FXとギャンブルって同じなの?
知り合いに「FXを始めたい」と話したらギャンブルだからやめろと言われた…
FXを始めようと考えている人の中には、上記のような悩みを抱えている人もいるでしょう。
結論から言えば、FXはパチンコなどのギャンブルとは全く違うものです。
FXとギャンブルの大きな違いの一つは、自分で損失を押さえることができる点です。
しかし、高レバレッジで取引を行うなど、ギャンブル的な取引を行うことはできます。
この記事では、FXとギャンブルの決定的な違いについて解説します。
ギャンブル的な投資にならないようにする注意点も参考にして、リスクを抑えた取引を行えるようにしましょう。
FXはなぜギャンブルと言われている?
FXはギャンブルだという考えをよく耳にしますが、ギャンブルと考える理由にも色々あります。
それでは、ギャンブルと考えている人の主張を解説しましょう。
FXの9割が損をしているからという主張
フランスの金融市場庁では、2009年から4年間、フランスでのCFDやFXで大損した人が多く、クレームが多かったことから個人投資家の成績を調査した結果、約9割が負けていたというデータが発表されました。
その理由から、FXは9割が損をするので勝つことは難しい、ギャンブルだという主張があります。
ランダムウォーク理論で予測が不可能という主張
ランダムウォーク理論では、指標発表などでの値動きは一時的なもので、そもそも値動きの予測はできないという主張です。
ランダムウォーク理論とは、相場というのは予測不可能な値動きになるもので、どう動くかの確率は五分五分であるという確率論を基準にしている理論となります。
つまり、相場の値動きは上がるか下がるかの2つしかないので、過去のデータなどで予測することはできないということです。
掛け金以上の損失を追うことがあるという主張
FXとは、1日で価格が前日の半分以下になったり、逆に5倍・10倍になることがあることから、掛け金以上の損失が出る可能性があります。
順調にあがっていた価格も、企業や情勢によって一気に下落することもあるでしょう。
つまり、FXは掛け金以上の損失をおう可能性があるものは、ギャンブルであるという主張といえます。
【結論】FXはギャンブルとではない!決定的な違い
FXは、冷静に判断し、正しく運用することができればギャンブルという考えにはなりません。
FXがギャンブルにはならない決定的な違いを解説しましょう。
FXとギャンブルの決定的違いは胴元
FXとギャンブルの決定的な違いは胴元にあります。
FXの胴元は運営会社と考えられますが、FX会社は市場の運営をしているわけではなく、投資家からの注文をインターバンク市場に取り次いでいるだけで、スプレッドとなる手数料が運営資金となることから、勝敗などでFX会社に資金が入るわけではありません。
一方で、ギャンブル運営会社の胴元は勝敗の決まりなどを自ら決めて、参加手数料や勝敗の報酬なども運営会社が決めます。
つまり、FXは勝敗が運によって左右される可能性もありますが、FX会社が勝率決めるのではないことに対し、ギャンブルは運営会社となる胴元が勝率を決めるうえに、利用者が負けた場合は胴元に報酬が入ることが大きな違いといえるでしょう。
9割が負けているという試算がそもそも曖昧
フランスの金融市場庁の調査では約9割が負けていると発表しましたが、調査期間が4年の間に負けた人数が13,224人とあまりにも少なく、試算が曖昧なのではという考えがあります。
また、株式会社RUNWAYSの調査では結果が異なり、調査の約半数の人数が負けていて、FXトレーダーの約7割が一年以内に辞めているという結果がでました。
つまり、負けた割合は国や取引時間、調査人数など様々な要因に左右されることから、一概にどれくらい負けているかとはいえないでしょう。
ランダムウォークは全てがランダムという意味ではない
ランダムウォークは、相場が上がることも下がることも2分の1の確率でランダムに動くことから、予測は不可能という概要ですが、すべてがその理論になるわけではなく、90%以上はランダムウォークで、残りの10%だけは規則性があると結論付けされています。
なので、スキャルピングの基本とは、規則性が発生したときのみエントリーをし、迅速に利確することといえるでしょう。
つまり、10%の規則性のみを意識して狙うことが、FXで勝つための重要な方法となります。
損切りなどで自分で損失を抑えられる
FXにおいて自分で損失を抑えらるには、損切りは大切な行為といえます。
損切りをするタイミングに悩むときは、自分で損失額の許容範囲を決めるなどルールを決めておくことがオススメです。
そのルールに当てはまったときに必ず損切りを実行することで、もし損失がおきてもそれ以上の損失を抑えることができるでしょう。
FXがただのギャンブルになる人の手法や特徴
FXは分析や判断を正しくおこなえばギャンブルにはなりませんが、なかにはただのギャンブルとなる人もいます。
それでは、FXがただのギャンブルになる人の手法や特徴を解説しましょう。
損切りラインがなく資金管理ができていない
FXがただのギャンブルになっている人の特徴で、損切りラインがなく損切りできないという特徴があります。
前もって損切りラインを自分で決めなければ、損失の状態からそのままズルズルと下がってしまい損失が大きくなるなどと資金管理が不可能になるでしょう。
相場が予想と大きく外れたときや、損失額の範囲を予め決めておくことで、損切りラインをハッキリし、きちんと資金管理をする必要があります。
いきなりハイレバレッジで取引を行う
ハイレバレッジでおこなう取引は、ハイリスクハイリターンとなるので、勝つと多くの利益を手にすることとなりますが、負けると大きな損害を背負うことになる、いわゆるギャンブル的な手法といえるでしょう。
レバレッジとは、預けている資金より多くの金額でトレードすることで、未経験でハイレバレッジ取引はオススメできません。
もしハイレバレッジで勝てば利益が大きいですが、FXで常に勝ち続けることは困難なこと、さらに経験のない初心者には向いていないといえます。
エントリーのタイミングに根拠がない
規則性などを考えずに、根拠なく適当なタイミングでエントリーをすることはギャンブルになる人の手法といえます。
FXには運も必要になりますが、分析などをしないでエントリーをおこなうと、可能性でいうと2分の1の確率で勝つことになりますが、ずっと勝ち続けることや、勝率を上げることは難しいでしょう。
つまり、運によって勝ち負けが決まるような手法ではなく、確実に勝率をあげるためには資金管理を徹底し、経験を積んで規則性を理解することが大切です。
借金してまで取引を行う
借金をしてでも勝ちにこだわってトレードしつづけることも、ギャンブルになる人の特徴といえるでしょう。
勝ち負けにこだわり過ぎると、借金をしてでも勝ちにいこうと思い、値動きに冷静な判断ができなくなる可能性があります。
勝つことだけにこだわらず、誰でも負けることはあると考え、落ち着いて資金管理をしながら分析することが大切でしょう。
FXをギャンブルにしない方法
分析などができていても、FXがギャンブルになってしまう人がいます。
それでは、ギャンブルにならない方法を解説しましょう。
資金計画を立てる
FXをギャンブルにしないためには、資金計画を立てることが重要でしょう。
また、資金計画を立てるには期待値を算出することが大切です。
期待値とは、今までのFXで1回あたりのトレードで稼げることができた金額の平均のことで、期待値を計算することで、トレードの手法や自分のFXルールを改善することができます。
つまり、FXをギャンブルにしないためには、目標を決め、過去のデータを参考に分析して期待値を計算しながら資金計画をおこなうことをオススメします。
少ない資金から始める
初心者は特に、少ない資金から始めることが重要でしょう。
資金が少なければ、多くトレードをおこなうことも少なくなり、リスクが低くなるからです。
つまり、少ない資金から始めると、その分だけ損益が少なくなりますが、値動きに焦って多額の資金を費やす可能性もなくなり、過去のデータ分析もしやすく、リスク管理もできるのでオススメといえます。
分析を行いエントリーに根拠を持つ
主に運に左右されがちなギャンブルとは違い、FXではチャート分析をおこなうことでエントリーポイントの根拠が明らかになり、トレードの勝率をあげることができます。
チャート分析をするには、今おこっている相場の状態を理解することが大切です。
チャート分析をおこない、今から値動きが上がるのか、下がるのか、横ばいの状態なのかを判断できるようになると、その後の予測ができるようになり、根拠をもったエントリーの判断が可能になります。
自分の投資を記録する
自分の投資を記録すると、独自ルールの分析やトレードの良かったところ、悪かったところなど整理することができます。
また、自身の投資記録をつくることで、独自のルールを客観的にみることができ、これからのトレードの糧にもなるでしょう。
まとめ|FXをギャンブルにするかは自分次第!
FXは分析や計算、予測をすることでギャンブルにはならないといえます。
ギャンブルと同じく勝ち負けの2択となりますが、FXは運だけで勝率が決まることはありません。
初心者には難しいかもしれませんが、過去のチャートなどを分析し、資金管理やリスク管理をすることで勝率をあげることができます。
また、ギャンブルにしないためには勝率にこだわりすぎず、負けることもあると考え、常に冷静に判断してメンタルを強くもつことが大切といえるでしょう。